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R.I.P. Kate McGarrigle (1946–2010) - Excerpt from my unpublished interview with her sister Anna McGarrigle in '96

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Kate McGarrigle @Mission Folk Music Festival, BC Canada in 2005
You can find a few more photos of Kate & Anna from the fest.

昨晩届いたケイト・マッガリグルが亡くなったというニュースは本当にショックでした。
まだ63歳という年齢もありますが、06年から癌と闘っていたことをまったく知らなかったからです。
癌と診断される前年にカナダのミッション・フォーク・フェスティヴァルで元気な姿を、そのカッコいいオバさんぶりを目撃していただけに、病気のことは想像もしませんでした。
子供のルーファスとマーサのウェインライト兄妹らと昨年末のクリスマス・コンサートまで舞台に立っていましたし・・・。

以下は96年のケイト&アンナのアルバム(デビュー20年にして初めて新作が時差なしで日本発売された)「マタピーディア」の発売時に、姉のアンナと電話で話したインタヴューの一部です。発売元のヴィデオアーツがプロモーション用の資料として用いただけで、雑誌などで発表する機会はありませんでした。たぶん日本で唯一のマッガリグル姉妹への取材でしょう。このときの会話の最後に初めて、ケイトの息子がドリームワークスと契約して、レコードを作り始めたという話を聞きました。もちろんルーファスのことです。「美しい歌声の持ち主よ」とアンナ叔母さんは甥っ子を自慢していましたね。

――モントリオールの生まれで、アイルランド系とフランス系の一家なんですよね。
AM ええ。アイルランド系フランス系カナダ人よ。私たち二人が生まれてまもなく、父がモントリオールから北へ50マイル離れた村へ引っ越したの。フランス系の人たちが住む小さな村だった。村人はフランス語を話していたんだけど、私たちの家のなかでは英語を話していたわ。
――あなたの第一言語は英語だけど、フランス語も話せるということですね。
AM ええ。カナダでもフランス語を話す地域だったからね。
――マッガリグル家は音楽好きな一家だったと聞いてますけど。
AM 父は仕事から半ば引退していて、家にあった古いスタンウェイのピアノをよく弾いていた。四六時中といった方がいいかもしれないけど、特に夕方や夜には、父がピアノを弾いて、まだ幼い私たちに歌を教えたの。
――家族や親戚にプロのミュージシャンはいました?
AM 全然いなかったわ。ただ、叔父さんが一人、父の兄弟なんだけど、とてもピアノがうまかったらしいの。でも、楽譜に弱くて、クラシック音楽のプロになるのは無理だった。私たちが生まれる前に亡くなってしまったんだけど。
――幼い頃に聴いたり、お父さんが教えてくれた曲はどんなものでしたか?
AM 古い曲ね。スティーヴン・フォスターとかね。母は古いフランスの歌が好きで、家族で合唱したりもしたわ。第1次世界大戦の頃の歌とかね。私たちは学校でピアノを習ったんだけど、学校ではフランスの遊び場の歌なんかを沢山覚えた。そして、みんなと同じようにラジオを聴いていたし、高校ではフォーク音楽が好きで歌っていたわ。
――あなたたちの音楽に、アイルランド音楽というか、ケルト音楽の影響が幾らか発見できますが、伝承音楽は聴いていましたか?
AM そうねえ、たいしては聴いてなかったわ。本当の伝承音楽はね。というのは、アイルランドの流行歌は自然にアメリカやカナダの音楽の伝統の一部になっていったわけでしょう。それらは決して本当の民俗音楽ではないけど、民謡からメロディーをとってきたものが多かった。トーマス・ムーアとか。彼はアイルランドのメロディーに歌詞を付けてたくさんの曲を書いた人ね。
――幼い頃から歌っていたと言いましたけど、楽器を弾き始めたのはいつからですか? あなたはピアノとアコーディオンを弾いて、ケイトはバンジョーがとても上手ですね。
AM 彼女は良いバンジョー奏者ね。でも、それはもっと後になってからで、15歳だったかの頃に、私たちはギターを弾き始めたの。私のアコーディオンは20代になってから。ケイトがバンジョーを始めたのも20代で、彼女の夫がバンジョーを買ってくれたんだと思う。
――あなたたちは明らかに60年代のフォーク・リヴァイヴァルに影響されていますね。
AM ええ、基本的にはそう。そこが私たちの始まりね。というのは、その前はみんなロックンロールを聴いていた。そこにフォーク情況が生まれたわけよ。その後、ビートルズが登場すると、一面ではみんなフォーク音楽を聴くのをやめてしまった(笑)。というか、その後にもフォーク・リヴァイヴァルの流れを引き継いだ人がいたと思うけどね。ジェイムズ・テイラーなどのシンガー・ソングライターたちが現れたでしょう。私たちはそのソングライターたちのムーヴメントの時期の最後の方にデビューしたわけね。
――60年代の間に、もう人前で歌っていたんですか?
AM ええ。コーヒーハウスだけどね。
――モントリオールの、ですか?
AM ええ。モントリオール以外には行ったことはなかったわ。その頃はまだ二人とも学校に行ってたから。1970年頃だったかしら、姉が仕事に飽き飽きして、仕事を辞めて合衆国に行き、モントリオール出身の女性のいたバンドに加わったの。そのバンドが解散して、ケイトはローマ・バランという別の女性とバンドを始めた。ローマ・バランの名前はローリー・アンダースンのアルバムで見つけることができるわよ。それはとにかく、彼女たちは1年ほど活動した。そして、1971年にケイトはラウドン・ウエインライトと結婚したの。だから、私たちは二人でずっと歌っていたわけじゃない。75年にレコード契約したときに、デュオとして契約したわけなの。
――60年代後半から70年代前半の時期に、既に自作曲ばかり歌っていたのですか?
AM いいえ。全然。
――どんな曲を歌ってたんですか?
AM いかにも60年代よ。(笑)フォークウェイズのレコードにあった古い曲とか、そういった曲だったわ。あと、フランス系カナダの曲も数曲歌っていた。モントリオールで育ったからというだけの理由でね。それに、ボブ・ディランの曲。彼の大ファンだったから。まあ、あの頃はほとんど皆そうだったと思うけど。曲を作り始めたのは随分後になってからのことね。ケイトが友達とツアーに出かけ、他の人たちが曲を書いているのを見て、私に電話をかけてきた。「他の人たちがやっているんだから、私たちもやってみましょうよ」と言ってきたの。
――いつ頃のこと?
AM 70年代初めのことね。
――曲を書き始めたとき、曲作りはむずかしかったですか?
AM ケイトと曲を書き始めたのは、自分たちのためだった。練習のようなものだったのよ。それに、人生において自分の心を動かした何かとか、ある体験に心を打たれたとか、とても私的なことだったから、他の人に歌ってもらうという考えはなかったわ。自分たちが歌うために書いていたの。だから、偶然みたいなものなのね。どういうわけか、他の人のレコードに収められることになったわけなの。私たちは自分たちのテープをどこかに送るなんてことをしてはいなかったしね。
――曲を書くときに、いつも心がけていることは何ですか? 良い曲を書くときには何が重要なんでしょう?
AM 曲を書き始めたとき、私個人としては何も考えていなかったわね(笑)。今私が気を付けていることは、自分が歌うことができる音域で作ることね。時々広い音域のメロディーを書いてしまって、自分が歌えないことがある。でも、時にはそういったことを気にせずに作ると、曲を普通じゃないものにすることができるわね。私たちの曲を「気まぐれ」と呼ぶ人もいるんだけど、それは私たちが特定のモデルを用いずに曲を書いているからだと思う。

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Comments

R.I.P. Kate McGarrigle (1946–2010)
高校時代に深夜放送でケイト&アンナを聴いて以来のファンなのですが、
いつか日本でライブが見られたらなぁと密かに思ったりしていたので、
ケイトさんの訃報は本当にショックです。
ケイト&アンナの記事は日本ではほとんど目にしたことがなかったので、
アンナさんのインタビューはとても興味深く読みました。
どうもありがとうございます。
Bundle of sorrow, Bundle of...

Posted by: mawaji | February 18, 2010 09:07 PM

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