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Fabulous Rufus Wainwright @Tokyo Kokusai Forum Hall C on Jan 23

98年のデビュー・アルバム発売後にプロモーションで来日し、弾き語りでのショウケースをやったのは観ましたが、その後に妹マーサだけを連れてきた初来日公演のときはちょうど日本にいませんでした。バンドを連れたコンサートは、03年11月にNYのタウンホールで観ています。当時のバンドには親友のテディ・トンプスンやマーサもいました。そのときはまだシンガー・ソングライター然としたコンサートでしたが、昨夜目撃したものはゲイの美意識、キャンプ感覚全開のショウでした。もちろん音楽そのものはとてもロマンティックですが。
言葉で説明するよりも映像で数曲観てもらいましょう。YouTubeから07年の映像を探してきました。


Release the Stars @Theatre Sebastopol, Lille, FR, Dec 7, 07
派手なジャケットで登場。1曲目からミラー・ボール2個が回ります。

曲間によくしゃべってましたが、ジョークをひとつ紹介しておきましょう。記憶で書きますので、一語一句その通りではありません。
「日本ってすべてがすっごいゴージャスだから、お買い物をたくさんしちゃったわ。昨日だけで1万ドルくらい使ったかしら・・・(その金額は)嘘だけど」「この間ブッシュが景気対策に国民に*ドルの小切手を送るって政策を発表したの。それでお買い物をしてもらって景気を良くしようっていうのよ。でも、アメリカ人はみんなクレジット・カードの借金をいっぱい抱えているから、その返済に回して、お買い物には回らないわね」「それなら、ホモセクシュアルの男だけに交付金をあげればいいのよ。間違いなくぜーんぶお買い物に使っちゃうから」


Macushlah @Gramercy Theatre, NY, June 5, 07
母(ケイト・マッガリグル)から学んだというアイルランドのフォーク・ソングをマイク使わずに。この曲は20世紀前半に活躍したアイリッシュ・テナーの人気歌手ジョン・マコーミックのレパートリーとして知られています。Macushlah は darlin'(愛しい人) という意味。2部はこの半ズボンにハイソックスの衣装。


"Get Happy"@Glastonbury 2007
アンコールにバスローブ姿で2曲歌った後、舞台中央でイアリングをつけ、口紅をさし、ロ-ブを脱ぎ、「ジュディ」に変身します。美脚ですね。踊っている(転がっている?)のはバンドの面々。

Setlist
Act1: Release the Stars / Going to a Town / Sanssouci / Rules and Regulation / Matinee Idol / Art Teacher / Tiergarten / Leaving for Paris No.2 / Between my Legs
Act2: The Consort / Do I Disappoint You? / A Foggy Day ~ If Love were All (from Judy Garland show) / Beautiful Child / Not Ready to Love / Slidshow / Macushlah / 14th Street
Encore: I don't Know What It Is / Poses / Get Happy / Gay messiah

バンドは3管の一つをホルンにしているところが独特のサウンドの決め手となってます。
バンマスはギタリストのジェリー・レナード。彼は01年にダンカン・シークの来日公演に同行。当時は無名でしたが、それからスザンヌ・ヴェガのバンドを経て、デイヴィッド・ボウイのバンドに起用されて、すっかり売れっ子になってしまいました。当時ダンカン・シークのコンサート評にも書きましたが、エフェクターを効果的に使って多彩な音色を出すのがうまいギタリストです。


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Thank you & Goodbye, Tanaka-san. R.I.P.

つい先ほど、12日遅れで悲報を知りました。
エフエム京都代表取締役専務の田中聡さんが10日に心不全で死去されました。
前日までお元気だったそうで、就寝中に亡くなるという突然の死だったといいます。
まだ54歳という若さ。心からお悔やみを申し上げます。

田中さんはエフエム京都の仕事に加え、京都造形芸術大学、京都精華大学で非常勤講師を務め、詩人であり、音楽・イベントプロデューサーであるという多才な方でした。
エフエム京都のオフィスには、70年代初頭に西部講堂で行なったロック・コンサートのちらしのコピーが何枚も壁に貼ってありましたが、70年代に関西のロックやブルーズのシーンに関わり、自らは詩人として活躍。80年代は10年間ほどニューヨークに在住。三井物産の情報産業に従事し、衛星放送事業等の立ち上げに奔走。90年には日本初の衛星音楽放送局(ST・GIGA)の設立に参画、業務局長 編成部長などを歴任されました。

僕は昨年ジョン・ウェズリー・ハーディングと中川五郎さんの京都の拾得でのライヴと京都造形芸術大学でのイヴェント参加の際に大変お世話になりました。
ウェズとも意気投合し、次に来日したときにも京都でまたやりましょう、例えばお寺でのライヴとか、と幾つもおもしろいアイデアを出してくれ、ウェズも京都で田中さんと再会する日を楽しみにしていたので、本当に残念です。
ウェズはNYからご家族に心からのお悔やみを伝えてほしいと書いてきました。

田中さんの詳しいプロフィールは京都造形芸術大学のこのページに。

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Tanaka-san & John Wesley Harding in Kyoto, July 07

追悼イヴェントがあります。
田中聡さんを追悼する夜
日時:2月23日(土)18:00~
場所:Flowing Karasuma
〒604-8152 京都市中京区烏丸通蛸薬師下ル手洗水町645

故田中聡氏 追悼LIVE
日時:3月22日(土)18:00~
場所:MOJO WEST
出演者:塩次 伸二 / Tommy / 中田コージ&Boogie Baby Band

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Kathleen Edwards' New Album - Asking for Flowers

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前のエントリーで挙げた女性陣の新作の中でも、僕個人の目玉はもちろん3月4日発売のキャスリーン・エドワーズの「Asking for Flowers」です。
前2作のアルバムも素晴らしかったんですが、ライヴが凄く良くって、僕のお気に入りの女性アーティストの中でも最上位に位置する一人になっています。
05年3月に観たときの話は以下のエントリーに書きました。
Kathleen Edwards @the Knitting Factory Hollywood on March 22nd
06年4月にNYの Joe's Pub で観たときの客席からのスナップ写真数点はここ。このときは終演後に挨拶して、ちょっとだけ話しましたが、なんとキャスリーンはお父さんの仕事の関係で子供の時に東京にいたことがあるとか。麻布に住んでいたそうな。

新作はトム・ペティやウィルコなどのアルバムを手がけてきたプロデューサー/エンジニアのジム・スコットと組んで制作されました。キャスリーンはウィスキータウンのアルバムを聴いてからずっと彼と仕事をしたいと思っていたそうで、遂に念願がかなったわけです。女トム・ペティとでも言うべき彼女にはぴったりのプロデューサーでしょう。
今回の基本的なバンドは、keyboardist Benmont Tench, drummer Don Heffington, bassist Bob Glaub, guitarist Colin Cripps and pedal steel ace Greg Leisz となっています。彼女の Myspace.com のページでは先行で2曲聴けます。

Kathleen_recordingband.
Greg Liesz, Don Heffington, kathleen, Bob Glaub, and Jim Scott.

Kathleen Edwards - Asking For Flowers EPK


*グラム・パースンズ・トリビュート・コンサートでデュエットして以来の仲良しで、前作からのミュージック・ヴィデオにも出演してもらったXのジョン・ドウの昨年のアルバムでは、再び2人の素晴らしい共演が聞けます。

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Upcoming releases by Americana female artists

2~3月にはアメリカーナ界の素敵な女性たちの新作が目白押しです。
サム・フィリップスの新作「Don't Do Anything」の発売は延びちゃったみたいですが。



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...And an album of unreleased tracks with Morris Tepper

そしてDVD発売に先駆け、2月11日にロンドンのレーベル、Sartorial Records から未発表録音を集めたアルバムが出ます。ロビンがキャプテン・ビーフハートのマジック・バンドのギタリストだったモーリス・テッパーをリード・アクースティック・ギターに迎え、90年代に録音した音源だそう。オリジナル13曲+ヘンドリクスの「The Wind Cries Mary」のカヴァーを収録。
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Robyn Hitchcock documentary DVD is out on Feb 26

ロビン・ヒッチコックのドキュメンタリー「Sex, Food, Death... and Insects」のDVDが
アメリカのみで2月26日に発売されます。内容については以前のエントリーを参照ください。[リージョン1のコードが入っているようです]
なお、このドキュメンタリーに録音風景が捉えられている通称「リヴィング・ルーム・セッション」の発表はまだしばらく先になるそう。

FEATURES OVER 20 LIVE PERFORMANCES - INCLUDING 8 NEVER-BEFORE-RELEASED SONGS: Afterlight / Star of Venus / Born on the Wind / Evolve / I Often Dream of Trains / John in the Air / Flanagan's Song / Cradled ‘til Dawn / Sickie Boy / Adventure Rocket Ship / Somebody / Uncorrected Personality Traits / My Wife and My Dead Wife / Queen Elvis / Creeped Out / NY Doll / Underground Sun / The Authority Box / Belltown Ramble / Ole! / Tarantula / 16 Years
*DVD Features: "Evolve," "John In The Air," "Star of Venus," and "Afterlight" Complete Rough Versions plus Conversations About Robyn's Songwriting Technique; Acoustic Rooftop Performance of "Ole Tarantula"; Music Video for "Adventure Rocketship"

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Todd Haynes' "I'm Not There"

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金曜日は「アイム・ノット・ゼア」の試写を観てきました。
トッド・ヘインズ監督(「ヴェルヴェット・ゴールドマイン」など)が手がけた話題のボブ・ディランの「伝記」映画。とはいっても、普通の「伝記」ではまったくなく、映画の最初に出てくるクレジットによれば、“INSPIRED BY THE MUSIC AND MANY LIVES OF BOB DYLAN” とのこと。ディランの長いキャリアからの7つの時期の様々なペルソナを女性(ケイト・ブランシェットが素晴らしい)と黒人少年を含む6人の俳優が演じ分けるという、大胆ですが、これしかなかったかもと思わせる見事な着想によるもので、役名にディランという名前は出てきません。

とにかくむちゃくちゃ面白かった。大傑作だと思います。何度も観たくなります。
長文の映画評を書きたいので、原稿のご依頼をお待ちしております。

ディランの様々な逸話、神話、曲、歌詞、発言などがモザイクのように散りばめられ、複数の物語が重なり合う重層的な作品。もちろん僕のようにその素材となってる話や作品についての知識がある人間なら、おおっと思わされたり、ニヤニヤさせられるところがたっぷりあるわけですが、もちろん映画の本質はそんなトリビアにあるのではありません。
監督は綿密なリサーチをしていて、そこから得た知識、情報を細部にまでうまく活かしていますが、同じくらいにディランの作品の豊かなイマジネーションの方に目を向け、そこから多くを得たようです。ある意味では、ディランの半生に実際に起こった(もしくは起こったとされている)ことではなく、そのイマジネーション溢れる世界の中にこそアーティストとしての真実を求めていると言ってもいいかもしれません。監督はその世界に飛び込み、そこから彼自身のイマジネーションを広げ、この魅惑的な映画を作り上げています。それと、「ドント・ルック・バック」のシネマ・ヴェリテから、ディランが影響を強く受けているフェリーニや「ビリー・ザ・キッド」のサム・ペキンパーの西部劇までの映像のスタイルを巧みに取り込んでいるところが実にうまいんですね。

なお、サントラのアルバム・レヴューを「ミュージック・マガジン」誌の今月号に書いています。そのアルバムに参加しているリッチー・ヘヴンズとジム・ジェイムズ(マイ・モーニング・ジャケット)&キャレキシコは映画にも登場して歌声を聞かせます。


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Interviewing Suzanne Vega

今日はスザンヌ・ヴェガの取材に行ってきました。コンサートは来週ですが、日本で取材を受けてからシンガポールへ飛んで1公演こなし、また日本に戻ってくる、というスケジュールなんですね。
僕は85年のデビュー・アルバム発売に合わせたNYの今は亡きボトムラインでのギグを観て以来のファンで、最初の3回の来日はその度にインタヴューをしましたが、それ以降は10数年間なぜかインタヴューの機会が無いままでした。とはいえ、僕は追っかけみたいなもので(笑)、97年の東京でも、04年のNYでも05年の東京でも終演後に楽屋に行って話をしているので、久しぶりという感じでもありません。(99年にロンドンでも観てますが)
今回は「アコースティック・ギター・マガジン」用のインタヴューのため、ギター・プレイとギターとソングライティングの関係といった内容で、これまでにあまりしたことのない話だったので、おもしろかったですね。4月発売号の掲載になる予定です。
なお、今回の来日メンバーは、Bass: Mike Visceglia / Drums: Doug Yowell / Guitar: Ben Butler / Keyboard & Vocal: Laila Biali だそうです。

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それにしても来週はコンサートが立て込んでいます。どれに行かれますか?
21 (Mon)
Damon & Naomi @渋谷O-NEST
22 (Tue)
Damon & Naomi @渋谷O-NEST
Sufian Stevens / My Brightest Diamond@渋谷クラブクアトロ
Zappa Plays Zappa @Zepp Tokyo
23 (Wed)
Rufus Weinwright @東京国際フォーラム ホールC
Zappa Plays Zappa @Yokohama Blitz
24 (Thu)
Suzanne Vega @東京国際フォーラム ホールC

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Special concert of Japanese traditional music with a commentary in English

「JIUTA 藤井昭子」 1月21日(月)午後6時30分
会場:青山円形劇場 入場料:5,000円
出演:藤井昭子、滝澤郁子、徳丸十盟、渡辺明子、塚本徳、安藤啓子
英語による解説:徳丸吉彦、有沢知乃
曲目:「黒髪」「楓の花」「千鳥の曲」「新青柳」「根曳の松」
問合せ:藤井昭子(電話:03-5702-5612/FAX:03-3716-2110)

来週の月曜日にある「地歌」のコンサートですが、日本在住の外国の方のために英語の解説が付く特別なイヴェントとなっています。日本の伝統音楽に興味のある外国人の友人、知人がいらっしゃたら、是非教えてあげてください。詳しくはここ

「Jiuta - The Lyric Art of Voice From Edo Period」
Mon, 01/21/2008, @Aoyama Round Thatre
If you're a English speaking resident here and have an interest in Japanese traditional music, there will be a special concert for you on upcoming Monday. Please see the picture below.

Jiuta

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Mozaik @Whelans, Dublin on Sep 20, '07

そんなわけで、モザイクの再来日も決定したので、昨年9月にダブリンで観たときの写真をアップしておきましょうか。客席から撮った下手なスナップに過ぎませんが。
演奏が素晴らしかったことは言うまでもありません。印象的だったのは、やっと理想的な顔ぶれを集めることができたアンディが本当に満足そうな表情で他のメンバーの演奏を見つめていたこと。そして、ブルースの存在感がさらに増していたことでしょうか。

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Donal Lunny, Andy Irvine, Nikola Parov, Bruce Molsky & Renz Van Der Zalm

終演後に楽屋に挨拶に行ったら、ポール・ブレイディ先生がいました。ポールとアンディは今月30日にグラスゴウのケルティック・コネクションズで、76年の名作アルバムを再現するコンサート「Classic Album: Andy Irvine & Paul Brady」を行なうことになっています。行けなくて残念です。
また、このときにアイルランドの音楽界はホントに狭いなと思ったことがありました。皆に何しにダブリンに来たんだと訊かれたので、映画「Once」の取材で来たと答えたら、楽屋で出演者の世話をしていたブッキング会社の人が「俺、あの映画に出てるよ」と言うじゃないですか。映画の中でベース奏者を演じている男性だったのです。友達のグレンに誘われて出たんだ、とのこと。映画があんなに評判になるとは思ってもみなかったようです。来日したグレンにその話をしたら、「スモール・ワールドだよな」と笑ってました。

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Donal Lunny sent a protest letter to US Military Forces

ドーナル・ラニーは奥さんのソウルフラワー・ユニオンのヒデ坊こと伊丹英子さんと2年前から沖縄に住んでいますが、自宅が普天間基地のすぐそばにあるそうで、米軍の存在が沖縄県民にもたらすストレスを身を持って体験しています。
そこで、沖縄駐留米軍基地の司令長官宛に普天間飛行場の危険性や騒音を訴え、同飛行場の即時閉鎖を求める書簡を送ったそうです。

琉球新報の記事:「普天間即時閉鎖を」 音楽家のラニーさん、米司令官に書簡送る
こちら
書簡の文面はこちらで英語の原文と日本語訳が読めます。

06年に英国「fRoots」誌に掲載されたジョン・ポッターさん取材のドーナルの記事「Bouzoukinawa!」(英文)がここで読めますが、その中でも胴体の鋲が見えるほど低空をヘリコプターが飛び、轟音で窓が震えると話しています。

モザイクの2作目「Changing Trains」は前作と同じZO-sanレコードから日本盤が2月か3月に出るそうです。ジャケは日本独自のものになるらしい。
来日は4月頃という話を聞いてましたが、アンディ・アーヴァインのサイトを今見たら、フライングで日程をもうアップしてありますね。
In Japan with Mozaik
4 Apr. Kyoto
6 Apr. Nagoya
7 Apr. Yokohama
8 Apr. Tokyo.
だそうです。
また、再編ムーヴィング・ハーツの昨年2月のライヴ「Live in Dublin」のCDとDVDはアイルランドでは既に発売中のようですが、英国で今月末に発売されるので、日本の輸入盤店にもすぐに入ってくると思います。

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Recent Springsteen-related releases

ここでの紹介が遅くなりましたが、昨年10月に地元ニュージャージーで観たブルース・スプリングスティーン&ジ・Eストリート・バンドのライヴ・レポートを中心とした記事が「大人のロック! 2008年冬号【Vol.13】」に掲載されています。
「マジック」のアルバム・レヴューと僕が選んだ「95年以降のベスト・ソング10」なども加えた計6ページの記事です(短いインタヴューだけはソニーから提供されたラジオ用の素材を編集部がまとめたもので、僕は関与していません)。是非読んでみてください。

で、昨年後半にブルースの新録音を含むアルバムが数枚発売になっています。
「ウィ・シャル・オーヴァーカム:ザ・シーガー・セッションズ」のそもそものきっかけとなったトリビュート・アルバム「花はどこへ行った~ソングス・オブ・ピート・シーガー」の発売元アップルシードが設立10周年を迎え、コンピレーション・アルバムを2枚発売。「シーガー・セッションズ」ならぬピート・シーガーの「スプリングスティーン・セッションズ」が1曲ずつ収録されています。
10周年記念アルバム「Sowing The Seeds: The Tenth Anniversary」には 「ゴースト・オヴ・トム・ジョード」の、貧困とホームレスの問題への意識向上と基金集めを目的とした「Give US Your Poor」では、ウディ・ガスリーのレパートリーとして知られる「ホーボーズ・ララバイ」の、どちらもシーガー&スプリングスティーンの(ダビングによる)共演が収められているのです。なお、後者のアルバムでのナタリー・マーチャントのトラックは実際にホームレスだったミュージシャンたちと組んでの録音ですが、そのセッションの模様が彼女のサイトで見ることができます。

貧困と飢餓の問題といえば、その救済運動の先駆者がシンガーソングライターのハリー・チェイピンでした。彼が75年に設立したワールド・ハンガー・イヤー(WHY)は、81年にハリーが事故で若くして亡くなった後も、遺志を継いだ家族と友人によって続けられています。そのWHYの現在の支援者の代表的存在がブルースなのです。生前のハリーに運動の重要性を説かれた彼は、毎回ツアーの公開リハーサルをベネフィットとして行い、ツアー先では必ず地元のフード・バンクに多額の寄付をしています。 
そして近年企業としてWHYを積極的に支援しているのがハードロック・カフェ。彼らがスポンサーとなっているベネフィット・アルバム「Serve」の第2弾が発売されました。CDはハードロック・カフェでの独占発売ですが、iTunesのダウンロード販売で入手できます。
ブルースは「ゴースト・オヴ・トム・ジョード」のダブリンでのライヴ録音を提供。「ライヴ・イン・ダブリン」のアルバムには未収録のものです。ツアー序盤でのこの曲はソロに近い演奏だったと思いますが、ここではバンドと共に歌っています。このアルバムにはディランやジャクスン・ブラウンのライヴ・トラックも収録。
もうひとつ、先週8日のエルヴィス・プレズリーの誕生日に「Elvis: Viva Las Vegas - Original Soundtrack」が発売になりましたが、このアルバムの幕開けを飾るのが、ブルースの「ヴィヴァ・ラスヴェガス」(90年の既発表録音)で、締め括りはパティ・スキャルファの「ルッキング・フォー・エルヴィス」です。パティの録音は昨年8月にアズベリー・パークのコンヴェンション・ホールで録音したヴァージョンで、ブルースはハーモニカを吹いています。

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Serve2 (Fighting Hunger & Poverty)

あと、そろそろ「マジック」からのニュー・シングル「Girls in Their Summer Clothes (Winter Mix)」のダウンロード販売が始まるはず。プロモ・ビデオとライヴ・トラックを加えた2曲+1ヴィデオという内容だと予告されています。
マーク・ペリングトンが監督したヴィデオはニュージャージーの(アズベリー・パークではなく)オレンジ・ビーチのボードウォークでロケが行なわれ、出演者に18歳から80歳までの多様な女性が公募されました。中にはブリジット・ハンチャリクさんという脳性麻痺で車椅子暮らしの20歳の女性もいたそうです。彼女は重症の患者で話すこともほとんどできないのですが、1日がかりの撮影の間、笑顔が絶えなかったといいます。

Newsgirls

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LAU will come back to Japan in Oct!

やつらが早くも帰ってきます。LAUの再来日が10月に決定!
10/23~26の4夜連続公演。
会場は前回と同じく代官山の「晴れたら空に豆まいて」にて。
詳しくはここで。

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My 12 fave reissues or previously unreleased recordings from 2007





*Sundazed からのモビー・グレイプの再発盤ですが、解決したはずの長年のマネジャーとの争いが再燃し、訴訟が起こったため、この名盤のデビュー作、「Wow」「Grape Jam」の3Wは発売数ヶ月で廃盤になりました。もしも店頭で見かけたら、即購入されることをお薦めします。

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My 30 fave albums from 2007

2008年ももう24分の1が過ぎ、遅まきながらですが、昨年のアルバムから。

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Bruce Springsteen & Win Butler (Arcade Fire) [from Spin magazine]










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Irish harp tune played by koto

正月の帰省を終えて、東京に戻ってきました。

皆さまへのお年玉ストリーミングです。
やっぱり日本人の新春には箏の調べでしょう。
宮城道雄先生の「春の海」?
いやいや、箏で奏でるアイリッシュ・ハープ・チューンを聴いてくださいませ。
おなじみターロック・オキャロランの名曲「エレノア・プランケット」。
僕の兄がやっているグループ、コラージュの看板、加藤美枝さんのソロ演奏です。
優美な響きを聴いているだけではわからないでしょうが、弦の数がハープよりもずっと少ないので、曲間に柱を動かすなど、箏に置き換えるのはなかなか大変なんですよ。


Eleanor Plunket by Collage feat.Mie KATO
(Recorded live at 28'sGINZA on Oct 18, 2007)

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New music book I contribute to

皆さん、新年をいかがお過ごしですか?
僕は故郷の金沢にいます。
年明けと共に、このブログをもっと頻繁に更新しようと決意しておりますが、実家のネット接続がダイアルアップなので、本格的な更新再開は東京に戻ってからになりそうです。

このエントリーでは、昨年末に発売になった本を一冊紹介します。
僕も寄稿者の一人に名を連ねている「事典 世界音楽の本」(岩波書店)です。
日本を代表する音楽学者の徳丸吉彦先生,行動する音楽家の高橋悠治氏,おなじみの北中正和さん、そして「聴衆の誕生」の渡辺裕氏の4人という組み合わせの編者の顔ぶれだけで、これまでにない本になっていると推測していただけるのではないでしょうか。リズム/音色/制度/20世紀音楽史/日本音楽の20世紀/グローバリズムという6章の120項目で構成され、様々な切り口で世界の音楽に迫ります。
552ページという大著で、僕もまだ一部しか読んでませんが、刺激的な内容です。
僕は「20世紀音楽史」の章で、「公民権運動とフォーク」「1970年代ロック」の2項目を執筆しました。僕の担当2項目だけをとると、これまでにもあったポップ音楽史の本みたいですが、米英のポップ音楽は全体のごく一部でしかないので誤解のないように。多様な視点で作られている本ですから。
是非お買い求めいただきたい一冊ですが、税込8400円と高価な本でもあります。それだけの価値はあるとは思いますが、財布に余裕のない方は街や学校の図書館でリクエストして蔵書に加えてもらってください。 

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Happy New Year 2008

Auld Lang Syne by Garth Hudson (The Band) on Soprano Saxophone!

一昔、いや二昔前は、ちょうどガースのオルガン・ソロが「蛍の光」になるところが12時になるように時間を計って、ザ・バンドのライヴ・アルバム「ロック・オヴ・エイジズ」をかけるのが大晦日の夜の定番でした。今でもロック・バーを自称する店はやっているのかしらん。それが今じゃワン・クリックで、ガースが吹いてくれちゃうんだから。

皆さん、明けましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしく。

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