Los Lobos - The Town and The City
日本盤ライナーノーツ担当作。
Cutting Edgeから 11月22日発売。日本盤はボーナス・トラック2曲追加!!
ロス・ロボスのニュー・アルバム『ザ・タウン・アンド・ザ・シティ』は素晴らしい!
間違いなく代表作の一枚に数えられる傑作。92年のあの名作『キコ』に匹敵する重要なアルバムと言ってもいい。
実のところ、彼らは05年末に『キコ』を丸ごと演奏するというツアーを行ったのだが、その体験がサウンド・プロダクションに影響をもたらすひとつの要因となったようだ。チャド・ブレイクが大半のミックスを担当したサウンドは、確かに『キコ』を思わせる。
ただし、この傑作の誕生はかなりの難産だったという。その辺の苦労話は下にリンクを貼ったポッドキャスト(映像版)で当人たちの話を聞いてほしい。えっ、英語じゃわからん? それじゃ日本盤を買ってライナーを読むしかないっすね(笑)。
多くの曲は移民の夢と苦闘の体験を扱っていて、ある物語を語りかけてくる。表題「町と街」はケルアックの小説からとった題名でもあり、〈ザ・シティ〉と〈ザ・タウン〉という収録曲からとられたものでもある。その対比は彼らの両親の世代が後にしてきたメキシコの故郷とアメリカの都市の対比でもあり、彼らが育ったイーストLAの町と川向こうのLAのダウンタウンやハリウッドの対比でもあろう。だが、本作に描かれている物語はもちろんチカーノだけでなく、より良い生活を求めて故郷をあとにした世界中の移民と呼ばれる人びとに共通するものだ。
『キコ』との違いは、あのアルバムの歌の世界が主にシュールな白昼夢といった感じの印象主義的だったのに対し、今回はユニークなサウンドと人びとの苦闘の物語が組み合わされているのであり、それこそが本作の素晴らしさだ。



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