A thought on Live8 concerts
7月2日に世界各地で同時開催される「Live8」コンサートのことは、東京での開催も決まったので、みなさんもご存知だと思う。ただ、日本での報道を見ていると、20年前の「Live Aid」の再現のような伝え方をされているのが、ちょっとひっかかる。
ボブ・ゲルドフが「お金はいらない。あなたの声が必要なのだ」 と発言しているように、今回のコンサートは世界の貧困との戦いという根本にあるものは同じでも、「Live Aid」とは性格が異なるものだ。
「Live Aid」が飢餓に苦しむエチオピア難民に緊急支援物資を送るために、1ポンドでも多くのお金を集めることを目的にしたのに対し、今回は7月6日から行われるG8サミット(主要国首脳会議)に向けて、先進国政府に世界の貧困撲滅にもっと積極的に取り組むように圧力をかけることが主目的である。具体的には、最貧国の債務免除、援助金の大幅増額、公正貿易(フェア・トレード)の実現の3点を求めている。
そして、実のところ「Live8」コンサートは露払いに過ぎず、メイン・イヴェントは6日にG8サミットの開催都市となるスコットランドのエジンバラで行われる大集会&デモなのである。ゲルドフやミッジ・ユーアは「Live8」コンサートの発表前から、そちらのイヴェントに取り組んでいて、世界中から100万人以上を集めて、各国首脳に圧力をかけようとしている。そのために、様々な臨時の交通機関を手配したり、エジンバラの一般市民や教会などの組織に、集会参加者に宿泊施設を提供してほしいと呼びかけたりしているのだ。
「Live8」コンサートのことを伝えるメディアやブログなどで話題にする方々は是非とも6日のイヴェントの方にも触れてほしいと思う。
さて、日本での「Live8」コンサートだが、Bjork他が海外からやってくるのに加え、Dreams Come True, Do As Infinity, Rize といった顔ぶれが出演する。世間の関心を集めるために、一般的な人気の高いグループが出演するのは当然だし、時間を割いて参加する彼らには心から敬意を表する。
しかし、失礼ながら、吉田美和さんや伴都美子さんは本当に必要なメッセージをしっかりと伝えられるのだろうか?
というのは、「Live8」コンサートの趣旨をよく考えると、求められているのは「世界には貧困で苦しみ、命を落とす人たちがたくさんいます。みんながもっと関心を高めて、手を差し伸べましょう」といったような大きなメッセージだけでなく、G8構成国である自国の政府への具体的な訴えかけだからである。
今月上旬に開催されたG8サミットの準備会合である財務相会合で、アフリカの最貧国支援策が話し合われた際に、「Live8」が訴えている最貧国の債務免除に関して、全額帳消しを主張する米英加と一部削減の日独仏が対立した。日独仏は全額免除はモラルハザードをもたらすし、まじめに返済している国に不公平だという考えで、返済可能な水準までの一部削減を提案したのだ。もちろん日独仏のこの意見には一理ある。
結局、財務相会合は貧困国の政策の審査などの条件を付けることで日独仏が歩み寄って、債務の完全免除と新たな資金支援を盛り込んだ英国案で合意したのだが、この経緯でわかるように、日本政府の基本的な支援方針と「Live8」コンサートの訴えは完全に一致しているわけではない。
だから、このコンサートの東京での開催で本当に求められているのは、日本政府の支援策の中味の検証であり、ボノが言うように「日本はアフリカでもっとやれる」のだったら、具体的に何をもっとできるのかを日本国民が考えるきっかけにすることだろう。
フジTVはただコンサートを中継するだけでなく、日本の最貧国支援のあり方についても考える内容の番組制作をして欲しいと思う。あの最低だった「Live Aid」中継の汚名挽回を期待する。
http://www.live8live.com
http://www.live8.jp
「Global Call to Action Against Poverty」
「ほっとけない 世界のまずしさ」(日本)
「Make Poverty History」 (英)
「The ONE Campaign」(米)










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