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いわゆる輸入権問題に関連して[7]

金曜日の衆議院文部科学委員会での著作権法改正案の審議、いやあ面白かった。
民主党の議員の質問は予想以上の鋭いツッコミで、この法改正の妥当性の根本の部分がガラガラと崩れ去っていった。

輸入権が欧米からのCDにも適用されるのか以前に、この還流盤阻止自体が必要なのかを再検討する必要を僕も強く思っていたが、民主党さんがやってくれた。
議論の出発点である現在68万枚とされている還流盤の数字の根拠が実に曖昧なものであるとはっきりと示したのである。
結局のところ、文化庁は規制を求める業界の持参した資料をそのまま鵜呑みにして、法案を草案したわけだ。

その他にも、同様の輸入権を採用している国の数は文化庁の言う65か国ではなく、国会図書館調べではなんとアメリカとカナダの2カ国だけ(それもカナダは書籍だけが対象)とか、中継を観ていて不謹慎ながら爆笑の連続だった。

審議の録画ヴィデオは
http://www.shugiintv.go.jp/ref.cfm?deli_id=23893&media_type=
で。5時間20分あるが、 民主党の城井崇、松本大輔、川内博史議員の質問は必見。

輸入CD規制問題、衆院での審議が始まる――かみ合わない質疑
ひどい根拠で著作権法は改正されようとしている~5/28の文部科学委員会のまとめ
なども参考に。

次の審議は6月1日で、高橋健太郎氏が参考人で出席する。


ところで、その健太郎氏のブログで、CCCDの導入反対を強く訴えている萩原健太氏がレコード会社2社から制裁処置を受けていることが紹介されている。

http://blog.livedoor.jp/memorylab/archives/2004-05.html#20040528

馬鹿げた、そして情けない話である。
異なる意見への寛容さを持てない者が文化産業に係わる資格は無い。

何故批判を怖れるのか。
CCCDというものに自信を持って消費者に提供しているのなら、何も恐れる必要は無いはずだ。
批判がそんなにいやなら、評論家の口をふさぐことよりも、市販の大半の再生機での再生保障と、問題が起きたら返品、交換を受け付ける、という「商品」としての最低限の条件を満たす製品への改良を優先すべし。

このCCCDや輸入権問題以前から、一部のレコード会社は辛い点をつけた評を載せた音楽雑誌から広告出稿を取りやめるなどの圧力をかけてきた。とりわけこの数年にその傾向が強いようだ。

もちろん自分たちが一生懸命制作した作品が厳しい批評を受けるのは面白くないだろう。
しかし、100枚アルバムが発売されて100枚全部が傑作なんてことはありえないわけだから、健太郎氏の「音楽評論家なんだから、言うことの半分はレコード会社やアーティストへの苦言になるのは当然。それは敵対ということではない」という発言は実にもっともなことだ。
(ま、ちょうちん持ち記事しか載らない類の雑誌を見てみると、デビューする全てのアーティストが天才で、世の中にはカリスマだらけ、ということになるのだが)

日本レコード協会会長であるAvexの依田氏は、参考人として出席した参議院の文教科学委員会(4月15日)で、米英独などの輸入盤を「パッケージはプアであっても、中身の情報は圧倒的に少なくても」と言っている。
現在の米英独のCDを「パッケージはプア」なんて言うのは、レコード会社の長であるのに実際のCDをよく知らないと告白しているようなものだが、まあ、それはいい。
つまり、彼は「日本盤はパッケージが素晴らしく、情報もたくさん入っている」と言いたいわけだ。

その情報というのは、たぶん解説と訳詩を指しているのだろう。
だが、その仕事をしている僕が言うのもおかしいが、解説なんて高々4000~5000字程度の分量である。
日本の音楽ファンにとっての国内盤発売のメリットがより多くの情報を得られることだと依田氏が本気で思っているのなら、ただ解説を付けるだけにとどまらず、その作品をめぐる様々な意見が飛び交う健全な批評の場を育てる環境作りの支援が必要なはずだ。

ところが、現在のレコード業界の大勢はその全く逆のことをやっているではないか。

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from Tadd

こんにちは、皆さん。
僕のまだまだ拙いブログにお越しいただいて、どうもありがとうございます。

たぶんマック・ユーザーの方が多いようですが、一部の写真が見えないというご指摘をいただきました。
僕の選んだファイルの種類の問題です。どうもすみません。
さっそく手直しを始めました。ここ3日分くらいは修正しましたので、以前見えなかったという方も大丈夫だと思います。
それ以前のものも数日中に修正しておきます。

これに懲りず、これからも時々覗いてやってください。

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Public Domain Reform

pete_seeger.JPG
Pete Seeger and Friends 「Seeds: The Songs of Pete Seeger, Vol.3
US Appleseed [2CDs]

「輸入権」の問題や JASRAC の厳しい使用料徴収問題など、このところ著作権について考えさせられることが多いので、この話題を紹介する。
今月3日に85歳の誕生日を迎えた米フォーク音楽界の大御所ピート・シーガーが「パブリック・ドメインの改善へのキャンペーン」に名を連ねている。

see At 85, Pete Seeger Still Hammers Out Justice

「パブリック・ドメイン」とは著作権が保護期間を終了して消滅した状態や、元々伝承曲なので特定の作者が不在な状態を言う。
こういう場合、曲を取り上げた歌手/演奏者がアダプト(改作)やアレンジ(編曲)したというクレジットにして、著作権料を懐に入れることが普通に行われている。
だから、記事中に出てくる南アフリカのヴォーカル・グループ、レディスミス・ブラック・マンバーゾのリーダー、ジョゼフ・シャバララの発言「“トラディショナル(伝承曲)”という言葉が使われるとき、それが意味するのはお金がニューヨークにとどまったままということ」は的を射ている。

しかし、作者個人が特定できずとも、その楽曲が特定の共同体の伝統から生まれたことが明らかなものも少なくない。
ピートたちは著作権収入を何らかの形でその共同体に返すようにしたいと考えているのだ。

ピートはその長い長いキャリアの間に世界中の曲を歌ってきただけに、幾つもの例を知っている。最も有名なのは、ウィーヴァーズ時代の人気曲〈Wimoweh (Mbube)〉(51年録音)だろう。
この曲はあの忘れがたい主旋律が61年のトーケンズの全米No1ヒット〈ライオンは寝ている〉に使われたおかげで,さらに有名になった。近年にはREMがヒット曲で引用したり、「ライオン・キング」でも使われたりしている。つまり、莫大なお金を稼ぎ出す曲になったのだ。

あれはソロモン・リンダというズールー族の歌手が作った曲が原曲。ソロモン・リンダ&ジ・イヴニング・バーズが39年に録音し、40年代に南アフリカで計10万枚を売ったヒットなのである。
しかし、当時の多くの歌手がそうであったように、ソロモン・リンダは録音時に僅かな金をもらっただけで、著作権を手にすることはできなかった。まあ、著作権という概念自体も頭に無かったかもしれないが(彼は62年に亡くなった)。

ピートは友人のアラン・ロマックスが聞かせてもらった南ア盤のSPで曲を知り、少し手を加えて歌い始めた。
そして、それがレコード化される際にウィーヴァーズの楽曲出版社は、原曲が著作権登録されていないのを良いことに、南アのトラディショナルとして自分たちに著作権が入るように登録してしまった。

それを知ったピートは自分の取り分全てをソロモン・リンダに、それも確実に本人に届くように送れと指示を出したが、50年代に作者のところにお金が届いたのはピート・シーガーからの小切手1回だけだったという。特に〈ライオンは寝ている〉からの印税は長い年月の間まったく入ってこなかった。大金が遺族のところに届くようになったのは、つい数年前からである。(*)

そういった苦い経験を踏まえ、ピートはアフリカの伝承曲を集めた本から学び、50年ほど歌い続けてきた〈Abiyoyo〉という曲が稼ぎ出したお金を生まれ故郷に返すことにした。この曲が南アフリカのコーサ族の曲であることから、コーサ族の子供たちに奨学金を出している非営利団体に印税の半分を送る手続きをしている。

(*) このいきさつは南アの作家、リアン・マランが詳細なリサーチを基に素晴らしい記事「In The Jungle」を書いて、賞も取っている。「ローリング・ストーン」誌に最初に掲載されたのだが、現在は「Da Capo Best Music Writing 2001: The Year's Finest Writing on Rock, Pop, Jazz, Country & More」 (Da Capo Best Music Writing, 2001) - Nick Hornby (guest editor) に収録。

da_capo_01.JPG

また、ネット上でも読める。
3rd Ear Music News Forum Where does the lion sleep tonight?

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Victoria's Secret exclusive Dylan CD

dylanvs.jpg
Bob Dylan "Lovesick" [Victoria Secret exclusive] Sony A72812
Tracklisting: She Belongs To Me / Don't Think Twice, It's Alright / To Ramona / Boots Of Spanish Leather / It's All Over Now, Baby Blue / Love Sick (remix) - Unreleased! / Make You Feel My Love / Things Have Changed / Sugar Baby

ボブ・ディランがセクシーなランジェリーで知られる「ヴィクトリア・シークレット」のTVコマーシャルに出演して話題をまいたのは3月下旬のことだったから、ニュースネタとしてはもう古くなってしまったが、そのCMに合わせて「ヴィクトリア・シークレット」だけで販売しているスペシャルCDを入手したので、紹介しておく。

女性が顧客の会社だけにラヴ・ソングばかりを集めた内容の編集盤だが、CMに使われた〈Lovesick〉の未発表リミックス・ヴァージョンを入れて、コレクター意識をくすぐる仕掛けになっている。

ところで、実はこのCM出演をめぐる論議には面白いオチがある。

人びとはかつての反体制の象徴だったディランがCMに出ることに失望や批判の声を上げたわけだが、今から約40年前、65年12月3日にサンフランシスコで行われた記者会見で、こんなやりとりがあったのだ。
記者がこんな質問をした。
「もしあなたが主義主張を裏切って金儲けに走るとしたら、何を選びますか?」
すると、当時24歳のディランは一瞬思案してから、こう答えた。
「婦人服だな」


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「歌が時代を変えた10年 ボブ・ディランの60年代」アンディ ギル (著), 五十嵐 正 (翻訳)

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The Dirty Dozen Brass Band

dirty_dozen_uk.JPG
ザ・ダーティ・ダズン・ブラス・バンド
「ライブ・イン・ニューオリンズ We Got Robbed!~Live In New Orleans」
ビデオアーツ・ミュージック
VACK-1279 (2CDs)
2004/05/26 On Sale!

小生のライナーノーツ担当盤を紹介する。26日発売なので、既に店頭に並んでいるはず。
昨年のフジ・ロック・フェスティヴァルにも出演したニュー・オーリーンズのブラス・バンド、ダーティ・ダズン・ブラス・バンドのライヴ・アルバムだ。

ニュー・オーリーンズでジャズという音楽が誕生する主要因となったのが、黒人ブラス・バンドの存在。
19世紀半ばに全米を席巻したブラス・バンドのブームがあの街の黒人社会の生活行事と密接に結びつき、ニュー・オーリーンズでは独自の発展をした。
DDBBはその伝統を80年代以降に再興した中心的グループであり、そのファンキーな演奏で人気が高い。

このライヴ・アルバムは02年に結成25周年を迎えた彼らが、その記念年の締め括りとして03年5月の恒例ジャズ&ヘリテッジ・フェスティヴァル期間中に行った12夜もの連続公演で録音されたものだ。
最初はオンライン・ショッピングと幾つかの限られた小売店のみでの限定だったが、その評判があまりに良いためにライコディスクの配給で世界各国での発売となった。

それにあたり、オリジナルの全8曲が〈Handa Wanda〉を加えた全9曲に拡大されたのだが、嬉しいことにこの日本盤のみ、さらにボーナス・トラック3曲を納めたディスク2が付けられたCD2枚組全12曲の特別仕様となっている。
収録曲は20年間のレコーディング・キャリアから満遍なく選ばれているが、ライヴらしく、スライ&ザ・ファミリー・ストーンの73年のヒット〈If You Want Me To Stay〉やミーターズの〈Fire On the Bayou〉が途中で飛び出したりもするし、ワイルド・マグノリアズのビッグ・チーフ、ボー・ドリスの書いたニュー・オーリーンズ・ファンクの古典〈Handa Wanda〉やPファンクの〈Red Hot Mama〉も演奏される。

この熱気溢れるライヴ・アルバムで聴けるのは、90年代後半以降に大きな変化を遂げたDDBBの今の顔である。
96年作から彼らは新ドラマーを加え、マーチング・バンドでは通常のベース・ドラムとスネア各1名ではなく、ドラムズのフル・キットを使用し始めた。さらに現在では、ギタリストとキーボード奏者も正式メンバーに加えている。
そういった人員拡充と楽器編成の変化によって、ファンクやロック、ラテンなどの要素もさらにたっぷりと取り込み、即興演奏の空間を広げ、そのことによって聴衆の拡大にも成功したのである。
99年作でジョン・メデスキーをプロデューサーに迎えたことが象徴的だが、ワイドスプレッド・パニックやデイヴ・マシューズなどと積極的な共演を行い、ジャム・バンドの祭典ボナルー・フェスでも喝采を浴びるなど、現在のDDBBはジャム・バンド・シーンの若い聴衆からも人気を集めている。

一方、先月に発売されたスタジオ録音の新作「フューネラル・フォー・ア・フレンド Funeral for a Friend」(Ropeadope/P-VINE)の方は表題通りにゴスペル曲ばかりで固められたアルバム。その制作のきっかけは今年1月に急逝した創立メンバーのチューバ・ファッツへの追悼の思いだろうが、彼らが葬式の行進で演奏するマーチング・ブラス・バンドとしての原点を確認しようとした作品ともいえる。

dirty_dozen__funeral.JPG
ザ・ダーティ・ダズン・ブラス・バンド「フューネラル・フォー・ア・フレンド」
P-Vine NonStop PVCP-8231

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いわゆる輸入権問題に関連して[6]

意見書ならびに公開質問書の提出

音楽メディア関係者有志6名(大貫憲章、小野島大、北中正和、高橋健太郎、ピーター・バラカン、藤川毅)が、文部科学大臣・河村建夫氏と、日本レコード協会会長・依田巽氏宛に、「輸入権問題」についての意見書ならびに公開質問書を提出しました。

これを読んでいただければ、何が問題なのかがよくわかるはずです。
是非ともしっかりと目を通し、友人知人に転送やリンクを行ってください。

国会でこれらの問題点について、ごまかし無しの真剣で明確な論議が行われることを強く望みます。

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Tadd IGARASHI Archives Update

Bruce Springsteen interview in 1997

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Derek Trucks

昨晩クラブ・クアトロで行われたデレク・トラックス・バンドのギグに行ってきた。
デレクはこの自分のバンドと並行して99年からサザン・ロックの古豪オールマン・ブラザーズ・バンドのメンバーとしても活躍し、20代半ばにしてギター・ヒーローとして崇められる「新世代の」凄腕スライド・ギタリスト(叔父さんがオールマンズのドラマー、ブッチ・トラックス)。
いわゆるジャム・バンド・シーンの人気グループである。
アンコールを入れてちょうど2時間、期待通りの素晴らしい演奏を聞かせてくれた。

彼らのソニー/コロムビア移籍第1弾『ジョイフル・ノイズ』(02年)は僕が国内盤ライナーノーツを担当している。
(03年の『ソウル・セレナーデ』は『ジョイフル・ノイズ』以前に録音されたアルバム)

dt_band.JPG
The Derek Trucks Band - Joyful Noise
Sony SICP-271 / 2002.11.20
http://www.sonymusic.co.jp/

このアルバムを聴けばわかるが、彼らはブルーズ、ロック、ジャズをベースにしながらも、非常に幅広い音楽的好奇心の持ち主であり、様々な音楽の影響を積極的に取り入れる技巧と柔軟性を持っている。ゴスペルもあれば、ラテンもあるし、はたまたパキスタンの宗教音楽カッワーリーまで登場するのだ。
昨晩もこのアルバムからの曲を中心に多彩な曲を披露し、アンコールはカーティス・メイフィールドの〈Freddie's Dead〉で締め括られた。

「新世代の」スライド・ギタリストと書いたが、デレクはデルタ~シカゴ・ブルーズに負うスタイルだけでなく、フレットの間にある微分音を奏でられるという十二音階を逸脱する特徴を活かして、非西洋音楽にも表現の世界を広げようとする取り組みを行っている。

その典型例は『ジョイフル・ノイズ』でカッワーリーの代表的な歌手、ラハット・ファテ・アリ・ハーン(故ヌスラットの甥で後継者)と共演した〈Maki Madni〉だろう。昨夜はインスト曲として演奏したのだが、カッワーリーの(そして多くの民族音楽の)歌唱の特徴である微分音を巧みに操る“メリズマ(こぶし)”による豊かな表現をスライド・ギターによって見事に再現していた。

そして、その曲に限らず、デレクのギター演奏は音程の跳躍、それも連続したものが多いとか、細かい装飾音が多いとか、間違いなく意識的なのだろうが、多くの民俗楽器の演奏に聴かれる特徴と共通する点が多く、これまでのスライド・ギタリストと確実に一線を画すものだとよくわかった。

今回の来日は「Japan Blues Carnival 04」(http://www.mandicompany.co.jp)の出演者としてであり、昨夜は単独公演だったが、本日(金)クラブチッタ川崎と23日(日)日比谷野外音楽堂での「Blues Carnival」にも登場する。是非ともチェックしてほしい。
本日はオーティス・ラッシュとメイヴィス・ステイプルズ、日曜はオーティス・ラッシュ、近藤房之助、ブラック・ボトム・ブラス・バンドとの共演だ。

ただ、ひとつ残念なお知らせがある。オーティス・ラッシュは今年初めに軽い脳梗塞で倒れ、未だリハビリ半ば。歌は大丈夫とのことだが、ギターはまだ充分に弾けないらしい(カルロス・ジョンスンという実力者がサポートする)。そんな状態でもあえて来日を選択した事情については、シカゴ在住のブルーズ・ギタリスト菊田俊介氏の「さるさる日記」を読んでほしい。
そして、オーティスに大きな声援を送ってあげよう。

P1010199.JPG

Mavis Staples @Austin City Limits Music Fest 2003
Photo by Tadd

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いわゆる輸入権問題に関連して[5]

It Media の連載「輸入音楽CDは買えなくなるのか?」の最終回となる
日本のCD価格は安くなる?――法改正がもたらすエンドユーザー利益の真偽」がアップされている。

この記事中で、日本のレコードが高すぎる、という批判へのレコ協側の反論が紹介されている。参議院文教科学委員会の4月15日の質疑でのレコ協の依田巽会長の答えだが、そこにはごまかしがある。

 「昨年1月から11月までに日本レコード協会会員レコード会社が発売した邦楽アルバム4445タイトルの価格を分析しますと、2500円未満の価格のものが41.5%と最も多く、平均価格も2315円、税込みで2430円となっております。(中略)したがいまして、大体平均2500円未満の価格のものが41%の市場でシェアを持っておる」

その「2500円未満の価格のもの」のほとんどは旧譜再発だろう。それは初期投資を回収してしまった商品であるから、安くて当然。もっと安くてもいいはず。だから、この平均値は意味がない。
それで、新作が幾らで売られているかというと、「TSUTAYA Onlineの邦楽アルバムベスト10(2004年5月9日-15日)にランクインしているアルバム10枚の平均単価を算出してみたところ、税込み2927.8円。2500円以下のアルバムは1枚だけだった」というから、やはり邦楽CDは約3000円なのである。

また、「これを先進国の中で比較した場合、日本はイギリス、フランスとほぼ同水準でありまして、アメリカは日本より2割ないし3割程度安いという認識はしております」という発言。

確かに英国や欧州各国のCDの店頭価格は高く、日本とほぼ同水準というのは事実である。
ただし、その定価には日本の消費税より%のずっと高い付加価値税が内税として組み込まれているのだ。日本からアマゾンUKでCDを買ったことのある人なら、免税分が送料をカヴァーするくらいの金額になることを知っているだろう。
これから日本でも確実に消費税が上がるから、このままの価格体系ではやはり日本は世界一CDの高い国ということになる。

以前の項目にも書いたけれど、売る側がこの値段で売りたい、ということではなく、消費者がどのくらいの値段なら買ってくれるか、に頭を切り替えてほしいと思う。そうしないと、売り上げは回復しないだろう。

300円のお菓子に食玩としてCDが付いてくる時代に3000円でも買ってくれると期待するのは無理ではないか。

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いわゆる輸入権問題に関連して[4]

僕も文章を書いて生計を立てている人間なので、もちろん著作物に関しての権利は守られるべきだとは思う。
しかし、権利、権利と著作権を葵の紋所のように振りかざす昨今の傾向はいかがなものか。

いわゆる「輸入権問題」と共に、ここにきて問題になっているのが、日本で音楽の著作権使用料の徴収を独占的に行っている法人JASRACによる、ジャズ喫茶、ライヴハウス、クラブなどへの営業存続を不可能にするような厳しい取立てである。

音楽文化を振興するための団体が音楽を演奏する場、音楽ファンを育てる場を減らす結果を招くことを一生懸命やっているのだ。

この問題に関しては、「著作権ビジネス不可解領域-JABRO演舞場QQQによる追跡」を是非ともチェックしていただきたい。

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Sincerely from RT, "Dear Janet Jackson"

ジャネット・ジャクスンがプロモ来日中、ということで、我らがRTが例の「おっぱいポロリ騒動」をちゃかした曲「Dear Janet Jackson」を紹介しておこう。

これまでにもマドンナやケニーGをサカナにした曲を書いているRTだが、これは乳房を性的興味の対象でなく、本来の役割である赤ん坊への授乳に使うことを勧める、という切り口で爆笑を誘う秀逸な曲だ。
途中で兄のマイケルの幼児虐待疑惑にもチクリ。

本人の発言では、すぐに話題として古くなる類の曲なので、CD化されない可能性が高いとのこと。
今のうちにダウンロードしておこう。

歌詞はここ

" "
Richard Thompson Live
Tarrytown Music Hall
Tarrytown NY
25 March 2004

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Los Lobos + Richard Thompson

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Los Lobos - The Ride (Mammoth/Hollywood)
(*国内Avex盤は CCCDなので要注意!)

ロス・ロボスの新作「The Ride」は彼らの結成30周年を記念する特別なアルバム。
豪華なゲストをずらりと迎え、新曲に加えて代表曲4曲をリメイクした内容になっている。
それにしてもゲストの顔ぶれは実に多彩だ。

feat. Richard Thompson, Elvis Costello, Tom Waits, Dave Alvin, Cafe Tacuba, Rubén Blades, Bobby Womack, Mavis Staples, Martha Gonzales (Quetzal), Garth Hadson (The Band), Thee Midnighters' Little Willie G, Lonnie Jordan (War), Mitchell Froom etc.

特にボビー・ウォマックの参加は驚きで、名作「Kiko」からの〈Wicked Rain〉にあの〈Across 110th Street〉がつながるのに最初はびっくりしたが、思えば〈Wicked Rain〉にはロボスがアンコールでしばしば歌うマーヴィン・ゲイの〈What's Goin' On〉からの引用があるので、70年代前半ニュー・ソウルつながりメドレーということになる。

こういった客演山盛りのアルバムは楽しいパーティーでした、というだけになる例も多いのだが、ここではロス・ロボスというバンドの音楽性の多様さと表現力の豊かさを再認識させてくれる作品に仕上がっている。本当に懐の深いバンドだ。

rt__kilt.JPG
This photo is from RT's official website, Beesweb.

ところで、僕にとっての一番の注目はもちろんロス・ロボスとRTの共演だが、実のところ彼らの付き合いは結構古い。

85年のRTと奥さんナンシーの結婚式のバンドを務めたのが、ロス・ロボスなのである。
ロボスは売れない時代に結婚式の仕事をたくさんこなしていたが、その年には最初の全米ヒットを放っていたから、既にそういった仕事は辞めていた。尊敬するRTのため特別にその依頼を受けたのである。それがロボスにとって最後の結婚式バンドの仕事となった。

また、ロボスは94年のRTへのトリビュート・アルバム「Beat the Retreat: Songs by Richard Thompson」に参加し、〈Down Where the Drunkards Roll〉をカヴァーした。

彼ら(特にイダルゴとペレス)はフェアポート・コンヴェンションの頃からのRTの大ファンで、伝統音楽をどういうふうにロック・バンドに取り込んでいくかという方法論を模索するにあたって、フェアポートに多くのインスピレーションをもらったという。

Hidalgo: Yeah, early on, I listened to people like Ry Cooder, The Band, and, even, Fairport Convention as a teenager. And that whole approach to music, of combining different styles and using folk elements made a mark on me that I didn't realize until later.
Compton: I've got to ask what your favorite Fairport album was.
Hidalgo: I really loved Full House, a great band. [From Dirty Linen #32 Feb/Mar '91]

そんな彼らの趣味をそのまま反映して、今回の共演曲はまさにロボスがフェアポートに化けたといった趣きの作品になっている。
〈Wreck of the Carlos Rey〉、つまり「カルロス・レイ号の遭難」という題名通り、嵐で遭難する船とその船員の物語歌で、イダルゴとペレスが伝統歌の様式を意識して書いた曲なのだ。
RTは彼らしいクネクネとしたラインのリード・ギターを弾き、イダルゴと交互に歌っている。

なお、RTは5月5日にハリウッドで行われた「The Ride」ツアー初日のハリウッド公演にゲスト出演し、この〈The Wreck Of The Carlos Rey〉と自分のレパートリーからの〈Shoot Out The Lights〉で共演し、アンコールにも登場したそう。
僕の記憶が正しければ、RTはロボスの結成20周年記念コンサートにも出演し、そのときも〈Shoot Out The Lights〉を一緒に演奏したはずだ。

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Tadd IGARASHI Archives Update

Jackson Browne interview in 2003

Classic Albums
*Anthology Of American Folk Music (Edited By Harry Smith)
*Bruce Springsteen - Born To Run

Articles - Rock
*Talking Heads - 「Stop Making Sense」再び

Liner Notes
*John Wesley Harding - Confessions of St. Ace (Mammoth) [2000](日本盤発売中止のために未発表だったものを初公開)

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いわゆる輸入権問題に関連して[3]

平成16年度「消費者月間」

今日、駅貼りの大きなポスターで知りました。

皮肉にも、今月は

しっかり選ぼう 消費者の知恵で
5月は消費者月間
苦情や相談はお近くの「消費生活センター」へ

なんだそうです。

消費者の選ぶ権利を奪う「輸入権問題」や「CCCD問題」を「消費者問題国民会議」で議題にしてもらえませんかね。
さいたま市大会は残念、昨日だったんですが、28日(金)13:00より、北九州市大会があるそう。(@北九州市戸畑市民会館)

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"Smile" is to be released!!

6月22日にライノから発売されるブライアン・ウィルスンの久々の新作「Gettin' in Over My Head」を楽しみにしていたら、とんでもないニュースが!

http://www.billboard.com/bb/daily/article_display.jsp?vnu_content_id=1000512666

あの幻の「スマイル」が9月28日にノンサッチ・レコードから遂に発売される!というのだ。

ご存知のように、昨年ブライアンは未完の「スマイル」を仕上げるという作業に取り掛かり、現在のバンドの要であるワンダーミンツのダリアン・サハナジャと、かつてのパートナー、ヴァン・ダイク・パークスの協力を得て完成。今年2月の英国公演で披露し、絶賛を浴びた。
その熱烈な反応に励まされ、遂にアルバムの発売を決めたわけだ。

ただし、この記事から推測すると、すべてを新たに録音した版で、37年前の録音に手を加えて完成させたのではないようだ。

カールやデニスが残した歌声は使われていないのか?
すると、名義もあくまでブライアンであって、ビーチ・ボーイズのアルバムではない?

追加情報を入手次第、またお伝えする。


「ブライアン・ウィルスンそしてビーチ・ボーイズ」  ポール ウィリアムズ (著), 五十嵐 正 (翻訳)


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いわゆる輸入権問題に関連して[2]

例の「輸入権問題」について、レコード協会や文化庁の弁明が続いている。

だが、こんな法案を成立させようとする根本的姿勢がおかしいのは、以下の2つの指摘が実に的を得ていると思う。


小倉弁護士「恩を仇で返す」

この考え方は、結局のところ、

 中国等の人民は、平気で海賊版を製作し、購入する
          ↓
 中国等の人民に対しては低価格で真正品を提供する
 
 日本国民は、ほとんど海賊版を製作もしないし、購入もしない
          ↓
 日本国民に対しては安心して高価格で新製品を提供する

という、いわばレコード会社たちの「恩を仇で返す」ような所業を法律で保護してやろうという不道徳な考え方。

http://benli.cocolog-nifty.com/benli/2004/05/post_2.html


笹山登生前衆議院議員「レコード輸入権の発展途上国と先進国との国と市場の差別的待遇こそ問題」

擬似的セーフガードとしてのレコード輸入権ならば、セーフガードの発動要件に準じた発動要件詳細を確定明記する必要があるのではないか

http://www.sasayama.or.jp/saboard/b_board.cgi


私たち音楽関係者は、著作権法改定による輸入CD規制に反対します。

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Tadd IGARASHI Archives

Tadd IGARASHI Archivesというサイトを立ち上げました。

名前にあるように僕の過去の文章を集めたサイトです。
とはいっても、まだ1本しかアップしていませんが、ぼちぼちと増やしていきます。

最初にアップしたのは、ジャクスン・ブラウンの前回(2003年)のツアー・プログラムに寄稿したインタヴュー記事です。そのプログラムはおかげさまで非常に好評で、部数に余裕があったはずなのに最終日の開演前に完売してしまいました。
ですので、コンサートにいらっしゃれなかった方に是非読んでいただきたいと思い、ウェブ公開します。

前項で触れた今年のインタヴューは最初に雑誌で発表するつもりです。


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Bruce's speech on Jackson

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4月22-30日にソロで日本ツアーを行ったジャクスン・ブラウン
実は、前2回の来日と同様に今回も日本のみのツアー・パンフを予定していたのだが、諸事情で発売中止となった。
来日直前に僕が行ったインタヴューの長文記事は本人の許可を得ているので、別の形で公開する。しばらくお待ちいただきたい。

ここでは用意していた記事の中から、ジャクスンが「ロックンロール・ホール・オヴ・フェイム(ロックの殿堂)」に殿堂入りした3月15日の式典で、親友のブルース・スプリングスティーンが彼を称えたスピーチの翻訳の一部を掲載する。
2カ月遅れの話題だが、ここで紹介しておく価値はまだ十二分にあるはず。

こういったスピーチをさせるとブルースは本当にうまい。通信社の配信したニュースなどでは、ジャクスンが女性にすごく人気があることをからかうユーモアたっぷりの部分ばかりを紹介していたが、この最後の部分には舌を巻いた。
聖書のエデンの園からの追放とビーチ・ボーイズのカリフォルニア神話を結びつけ、ジャクスンとウォーレンをアベルとカインに例えるんだから!

ビーチ・ボーイズとブライアン・ウィルスンは俺たちに楽園としてのカリフォルニアを与え、ジャクスン・ブラウンは失楽園を与えてくれた。
いつも想像するんだけど、もしブライアン・ウィルスンが蛇の差し出したオレンジをかじったら、彼が〈キャロライン・ノー〉の素敵な女の子と結婚したらどうなっただろう。いずれにせよ彼女は妊娠する。そして彼がヴァリー地区に引越し、2人の息子が生まれたら?
その内の1人は外見も歌声もまさにジャクスン・ブラウンそっくりになるはずだ。
もちろんカインはジャクスンの盟友ウォーレン・ジヴォンだ。ウォーレン、愛しているよ。
でも、俺にとってジャクスンは常にアベルの歌声だ。葡萄畑で骨折って働き、人生の重荷を背負い、愛の不可能性に立ち向かいながら、ここで父の仕事をしている。
ジャクスンの作品は実のところカリフォルニアのポップ・ゴスペルなんだ。〈ロック・ミー・オン・ザ・ウォーター〉や〈ビフォア・ザ・デリュージ〉のコード進行を聴いてみてほしい。まったくのゴスペルだよ。
俺はいつもこう考えている。エデンの園から追放された我々には、肉体の苦痛と人生の重荷の重圧に加え、お互いを本当に愛し合う能力に橋を架け渡せないほどの裂け目またはブラックホールを開けられてしまった。
だから、ここ地上では愛を復元する、つまり我々に与えられた半端な断片から愛を再び創造することで、神徳や神聖さ、普遍的な高貴さの回復に務めなければならないんだ。それが人間の約束として皆が取り組むべきことだ。そのようにして神の見つめる前で自分たちを証明し、我々自身の贖罪を進めるんだ。
俺にとってジャクスンの作品は常にその愛の復元のサウンドだった。
だから、彼が〈プリテンダー〉で書いたように「黒いメガネをかけて、力尽きるまで愛し合おう。そして朝の光が射し込んできたら、起き上がってまた繰り返すんだ。アーメン」。
紳士淑女の皆さん、俺のとてもハンサムな友達、ジャクスン・ブラウンをロックンロールの殿堂にどうぞ歓迎してください。

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Austin City Limits Fest 04 early preview

キーノさん、コメントありがとうございます。

9月の Austin City Limits Music Festival には今年も行きます。
6月10日に出演者が発表になりますが、現時点で以下の出演者が判明しています。

Fri 09/17/04
Dale Watson
Joe Ely
Louque
Solomon Burke
Terri Hendrix

Sat 09/18/04
The Holmes Brothers
Big Head Todd & The Monsters
Bruce Robison
Pixies
Reckless Kelly
The Gourds
Troy Campbell
Walter "Wolfman" Washington

Sun 09/19/04
Calexico
Doyle Bramhall
Kelly Willis
Los Lonely Boys
Medeski Martin and Wood
Shelby Lynne

既に枚数限定の特価前売りを売ってますね。
3日のパスで70ドル(+手数料)ですから、実に安い。

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Kelly Willis @Austin City Limits Music Festival 2002
Photo by Tadd

[from Press Release]
2004 AUSTIN CITY LIMITS MUSIC FESTIVAL
SEPTEMBER 17 - 19 IN AUSTIN, TEXAS
3 DAYS - EIGHT STAGES - OVER 130 BANDS

AUSTIN, TX - In just two years the Austin City Limits Music Festival has
become one of the premiere music events in the country. During the first two
Festivals, fans have seen amazing live performances by Wilco, Ryan Adams, Al
Green, Jack Johnson, Nickel Creek, R.E.M., Lucinda Williams, Ben Harper, Los
Lonely Boys and many more. This year the ACL Festival is set to present more
than 130 bands and 30 hours of non-stop music on eight stages September
17-19 in Austin's Zilker Park.

Each year the Austin City Limits Music Festival brings together over 150,000
music fans from all over the world for a weekend of breathtaking music in
the heart of Austin, TX. Austin has always been known as the "Live Music
Capital Of The World," and with the return of the ACL Festival, that
statement has never been more accurate.

In the spirit of the legendary public television show - Austin City Limits,
the longest-running popular music show in the United States - the artists
performing at the Festival will continue to represent the same wide variety
of music genres found on the groundbreaking program.

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More Robyn Hitchcock @SXSW04

Kitten さんのリクエストに答え、ロビン・ヒッチコックをもう1枚。これはソングライティングについてのパネル・ディスカッションの際のロビンです。
「僕の曲はすべて、ディランの〈ジョアンナのヴィジョン〉のサブディヴィジョンに属する」と言ってから、その発言に含まれていた無意識のシャレに自分で受けてました。

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Photo by Tadd

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いわゆる輸入権問題に関連して[1]

還流CDを止めることよりも、売れ線商品の思い切った定価見直しを。

(はじめに)
僕は音楽評論家を職にしているので、ライナーノーツの執筆などのお仕事をレコード会社各社からいただく。
だから、レコード会社への批判にも聞こえることは書くべきではないのかもしれない。
しかし、輸入権やCCCD導入などの問題は音楽ファン、消費者側に音楽を楽しむうえで不都合なことばかりをもたらしている(または、もたらす恐れがある)。
これらのことは音楽ファンを減らし、結局業界の景気をさらに落ち込ませる結果になるのではと僕は非常に危惧する。
僕は自分の仕事のためにも(笑)レコード会社には是非とも儲けていただきたい。
そのためにレコード業界は商売の基本に今一度立ち戻るべきだと信じる。
消費者を喜ばせることこそが成功をもたらす一番の秘訣という大原則にである。不況の中での勝ち組と呼ばれる企業を見ても、それは証明されている。
だから、消費者の代弁者という僕の職業の持つ役割のひとつから発言させてもらう。


今回の輸入権問題で誰もが首をかしげるのは、たかだか68万枚、邦楽の総売上げの約0.4%にしかならない還流CDの問題に、日本のレコード協会はどうしてここまで神経質にならねばならぬのか、ということだろう。
結局のところ、ここまで敏感になっているのは、それがもたらす実害よりも再販価格にがっちり守られた高値維持の現状に少しでもひびを入れるような要素を徹底的に排除したいという考えゆえとしか思えない。
(CDの値段だけでなく、今年後半に始まると聞くアップルのI Tunes日本版登場以降のダウンロード販売1曲あたりの値段設定への影響も意識していると思う)

そうすると、今回の問題も結局のところ再販価格の問題に行き着くのだが、再販価格制度の是非を論議する以前に、その制度に安住しているレコード会社の姿勢の方が間違いなく問題だと思う。

つまり、再販価格があるからといって、新作邦楽CDのほとんどを3000円前後の定価にすることはないだろう、ということだ。
再販価格制度のもとでも、もっと多様な価格設定はできぬものか。

素朴な疑問が2つほどある。多くの消費者が思っていることだ。

1「牛丼280円、100円ショップ繁盛の時代にCD3000円が適正価格なのか?」

CDの売り上げ不振をしきりにCDのコピーや還流CDなどのせいにしたがっているが、実のところ一番の敵は若年層の過処分所得に占める携帯電話料金などへの出費だということは既にさんざん語られてきている。
それならば、彼らが幾らならCDに使えるかから逆算して値段設定するという発想が必要なのではないか。

2「[一例として]800万枚を売って、とっくに原価償却を終え、莫大な利益をもたらした宇多田ヒカルのデビュー作が何故今も定価3000円(*)で売られているのか?」(*実際には再販の保護期間の終了により、アマゾンなどでは10%引きで売っているが)

同じ再販商品の書籍では、単行本で1年ほど売った後に、廉価の文庫に切り替えて、新たな需要を喚起しているではないか。
どうして、東芝EMIは宇多田ヒカルのデビュー作を1500円くらいで再発しないのだろうか。僕にはまったく理解できない。タイミングを選び、的確なプロモーションをすれば、またかなり売れるはずだ。

とにかく、もっと商品の特徴に応じての弾力的な値段設定をレコード会社側の方から行えば、再販価格制度に対する風当たりだって弱くなるはずだ。
少数限定プレスの3500円の再発盤もあれば、新作で1500円のものもある、という多様な価格体系に何故ならないのだろう?

そこで僕は提案したい。

オリコンのトップ50くらいに入る(をねらう)類のCDは全部2000円くらいに値段を引き下げてしまえ、と。

そうすれば還流CDなんて気にしなくてすむ。

売れるものは少々利益が薄くても値を下げて数を売る、というのは商売の常道だろう。
洋楽の国内盤の方は輸入盤対策があるので、ワーナーやソニーなどは売れ線の人気者やイチオシ新人などの新作を初回のみや期間限定で2000円前後で発売している。同じことが邦楽でもできないことはないはず。
CDとパッケージの制作費が300円もかかっていないことは今では素人さんでも知っている。
間接経費のどこかを削って値段設定を再検討できないものか。
米国では昨年ユニヴァーサル・グループが値下げをしたが、その際には地域毎に小売店に対して結構使っていた宣伝費を廃止するなど工夫をしたという。

もちろん、そんなことは無理だと反論が来るのはわかっている。
大手レコード会社は数多い発売点数の中から大ヒットするほんの一握りの商品がもたらす利益で、採算のバランスを取っているのだから、そこを減らすわけにはいかない、とか。
それはその通りかもしれない。

でも、ひとつだけ自信を持って言えることがある。
還流CDを止めても、そのことでCDの売り上げが持ち直したりは絶対にしない。
思い切った策をうたない限り、ジリ貧状態は止まらない思う。

アメリカのレコード業界は今年最初の四半期の業績が前年比9%と4年ぶりに上昇に転じた。
もちろんノラ・ジョーンズの新作の存在なども大きかったが、CDの値下げやI Tunes他の1曲1ドル以下のダウンロード販売など、消費者のニーズに対応した取り組みの成果でもあるはずだ。
我々はそこから学ばなくては。

私たち音楽関係者は、著作権法改定による輸入CD規制に反対します。

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Sweet Harmony Traveling Revue

これ観たいですよね。

"Sweet Harmony Traveling Revue"
featuring Emmylou Harris, Patty Griffin, Buddy Miller, Gillian Welch and David Rawlings

Wed 08/11/04 Atlanta, GA Chastain Park Amphitheatre
Fri 08/13/04 Charlotte, NC Paladium @Carowinds
Sat 08/14/04 Cary, NC Regency Park
Sun 08/15/04 Portsmouth, VA NTELOS Pavilion @ Harbor Center
Tue 08/17/04 Vienna, VA Wolf Trap Filene Ctr.
Wed 08/18/04 New York, NY Central Park
Fri 08/20/04 Boston, MA FleetBoston Pavilion
Sat 08/21/04 Gilford, NH Meadowbrook Farm Musical Arts Ctr.
Sun 08/22/04 Burlington, VT Green @ Shelbourne Museum
Tue 08/24/04 Philadelphia, PA Mann Center
Wed 08/25/04 Cleveland, OH Tower City Amphitheatre
Thu 08/26/04 Rochester Hills, MI MeadowBrook Music Festival
Sat 08/28/04 Denver, CO Fillmore Auditorium
Sun 08/29/04 Salt Lake City, UT Red Butte Garden


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Emmylou Harris, Buddy & Julie Miller and Patty Griffin @Austin City Limits Music Fest 2002

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Gillian Welch and David Rawlings @Austin City Limits Music Fest 2002

Photos by Tadd

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46664 concert DVD & 3CDs

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46664(フォー・ダブルシックス・シックス・フォー)コンサート
DVD - THE EVENT  WPBR-90277/78 7,350円(税込)

CD PART 1 - アフリカの祈り:アフリカン・プレイヤー
WPCR-11845 2,520円(税込)
CD PART 2 - 自由への長い道:ロング・ウォーク・トゥ・フリーダム
WPCR-11846 2,520円(税込)
CD PART 3 - 願いそして希望:アマンドラ
WPCR-11847 2,520円(税込)

http://www.wmg.jp/46664/

03年11月29日に南アフリカ共和国の首都ケープタウンで4万人近い聴衆を集めて開催された「46664 / エイズ・ベネフィット・コンサート」の模様を収録したDVDとCD3Wである。既に発売中。
僕がライナーノーツの執筆と英文ブックレット掲載の文章とコメントの翻訳を担当した。

アフリカ大陸はエイズによって死にかけている。最新報告によると、HIVウィルス感染者は03年末に全世界で計4000万人、死者は年間300万人に達しているが、そのうち約2800万人がサハラ砂漠以南のアフリカに住み、その地域の成人人口の8%に当たる。アフリカでは毎日約7000人がエイズで亡くなっているのだ。
とりわけ南アフリカの状況は悪く、世界のどの国よりも多い530万人というHIV感染者を抱えている。
その背景には貧困とそれがもたらす教育水準の低さがあり、それゆえに人びとがHIV/エイズに関して無知であり、無防備のまま感染してしまうという悲惨な状況が生まれているわけだ。
そして、欧米諸国との経済格差はHIV感染者の治療も困難にしている。先進国では免疫低下を食い止める薬物療法の進歩でHIV感染がそのまま短期間での死に結びつくことは少なくなりつつある。だが、アフリカ諸国の感染者には治療薬は高価過ぎるのだ。豊かな国では広く用いられている薬がサハラ以南のアフリカでは感染者の僅か1%にしか与えられていない。そのために先進国の政府や製薬会社がアフリカ諸国に治療薬を廉価で配給することが強く求められている。

こういった危機的状況に立ち上がったのが、アパルトヘイト撤廃にその人生をかけて闘った南アフリカ共和国元大統領ネルソン・マンデラ氏である。彼のマンデラ財団がアフリカのエイズ撲滅のために始めた運動が「46664」であり、このコンサートはその運動を世界中に知らしめ、資金を募るために企画された。
「46664」は、政治犯として投獄されていたロベン島の刑務所でのマンデラ氏のID番号である。つまり、そこでの彼は人格を否定されて番号として存在していた。同じようにアフリカから遠く離れて暮らす我々は、この悲劇的な状況を「何人が感染しているか」といった単なる統計上の数字で考えてしまいがちだ。が、そこにはこの病気に苦しみ、懸命に生き延びようとしている生身の人間がいる。そのことを改めて認識してほしいという願いがこの命名にこめられている。

このコンサートには国際的に有名なアーティストたちに地元南アフリカの人気者を加えた豪華絢爛たる顔ぶれが参加した。
幕開けを飾るビヨンセの華麗なパフォーマンス、遂に南アフリカその地でソウェト・ゴスペル合唱隊と共に〈ビコ〉を歌うピーター・ゲイブリエル、そのピーターとユッスー・ンドゥール、アンジェリック・キジョーによる〈イン・ユア・アイズ〉、ユッスーとアニー・レノックスのデュエットでの〈7セカンズ〉、ジミー・クリフの〈メニー・リヴァーズ・トゥ・クロス〉、ジョー・ストラマーの遺作となった〈ロング・ウォーク・トゥ・フリーダム〉を歌うボノ、そして最後はアナスタシア他のゲストを迎えてのクイーンのヒット・メドレー・・・と見どころ、聴きどころはたくさんある。
ミュージカル・ディレクターはユーリズミックスのデイヴ・ステュアートとクイーンのブライアン・メイとロジャー・テイラーが務めた。

なお、公式ウェブサイトから46664に簡単に寄付ができるので、一度サイトを覗いてみてほしい。

http://46664.tiscali.com/

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設定の改定

ご指摘を頂いたように設定を改定し、メール・アドレス抜きでもコメントを残せるようにしました。
ブログ初心者なので、不慣れなことが多く、すみません。

Grazie to Mr."Micheal."

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Remastered reissues of Richard & Linda Thompson albums (UK imports)

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「I Want To See The Bright Lights Tonight」(First release 1974)
[w/ 3 live bonus tracks: 11. I Want To See The Bright Lights 12. Together Again 13. Calvary Cross]

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「Hokey Pokey 」(First release 1975)
[w/ 4 bonus tracks: 11. Wishing (BBC Session) 12. I'm Turning Off A Memory (BBC Session) 13. A Heart Needs A Home (BBC Session) 14. Hokey Pokey (Live) 15. It'll Be Me (Live)]

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「Pour Down Like Silver」(First release 1975)
[w/ four live bonus tracks: 9. Streets Of Paradise 10. Night Comes In 11. Dark End Of The Street 12. Beat The Retreat]

リチャード&リンダ・トンプスンの最初の3枚のアルバムが英国でボーナス・トラック入りリマスター盤で再発されている。書き下ろしのライナーも付き、たぶん初回分のみだと思うが、紙のスリップ・ケース入りのパッケージだ。
とにかく、100点満点で120、100、100点、いや150、120、120点の名作3枚なので、是非とも購入されたし。

これまではライコ/ハニバルからの再発盤が流通しており、ヴィデオアーツが発売した国内盤はすべて小生が解説と訳詩を担当した。
日本のユニヴァーサルはフェアポートのリイッシュー・シリーズのように紙ジャケ再発しないのかしらん。

なお、フェアポート・コンヴェンションを脱退して最初に発表したリチャードのソロ・アルバム「Henry The Human Fly」(First release 1972) だけは、同じアイランド原盤にもかかわらず、英国フォーク専門のインディ・レーベルの Fledg'ling から6月に再発される。ボーナス・トラックは収録されない。

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Linda Thompson rehearsing before the Tokyo show on 10th Dec, 2003.
Photo by Tadd

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Rebecca Hall - Sunday Afternoon

rebecca_hall.JPG

レベッカ・ホール Rebecca Hall 「サンディ・アフタヌーン Sunday Afternoon」
フォーチュネイト・レコーズ FTCD 0010
価格:¥2,730(税込価格) JANコード:4580159650135
2004/5/15発売
(日本盤は米盤と異なる写真を使った独自のデザインのジャケット)
*オンラインではタワーレコードhanda-wanda で買えるそう。

アメリカの女性シンガー・ソングライター、レベッカ・ホールのセカンド・アルバムで、彼女が日本で紹介されるのは初めて。
これはめっけものの1枚だ。

恥ずかしながら僕もライナーノーツの依頼をされるまで全然知らなかったくらいで、ニューヨークでごくローカルに活動してきた人である(今年1月にヴァーモント州に移ったそう)。
とはいえ、業界内にシンパもいて、ザ・バーズのロジャー・マッギンが絶賛のコメントを寄せている。

「レベッカ・ホールの歌声のサウンドが大好きだよ。僕をひきつける特別なものがある。愛らしさと世の中を知る賢さが完璧なバランスを保っている。レベッカは僕が耳にしてきた歌手の中でそんな反応をさせる数少ない内の一人なんだ。」(ロジャー・マッギン)

アメリカン・フォーク/カントリーのサウンドに、英国フォーク・ロックの牧歌的な雰囲気や繊細なメロディー感覚といった影響が融合して、美しい音風景を作り出している。幾つかの曲でのチェロやヴァイオリンの使われ方にニック・ドレイクの作品を思い出す人もいるかもしれないし、彼女の歌声は時にリンダ・トンプスンを思い起こさせるところもある。
伝統曲の〈Rosemary Lane〉と〈The False Bride〉以外は全てレベッカの自作曲だが、それらを伝統曲といっても信じてしまいそうだ。

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O.S.T. "The Ladykillers" (Prod.by T-Bone Burnett)

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「レディ・キラーズ The Ladykillers」 ソニーSICP-577
2004.5.12発売 定価 2,520円(税込)
http://www.sonymusic.co.jp/

僕が日本盤ライナーノーツを手がけたアルバムは随時ここで紹介していく。
まずは、5月22日ロード・ショウ公開の映画『レディ・キラーズ』のサウンドトラック・アルバム(既に発売中)。

僕も大好きなジョエル&イーサン・コーエン兄弟とトム・ハンクスが初めて組んだという話題作だが、音楽の方にも大注目である。
というのも、現在までに全米で700万枚を越える驚愕の大ヒット・アルバムとなり、02年のグラミー賞で年間最優秀アルバムなど計5部門をさらった『オー・ブラザー!』の音楽を担当した名プロデューサー、Tボーン・バーネットとコーエン兄弟のそれ以来のコラボレーション作だからだ。

Tボーンは『オー・ブラザー!』でカントリーやフォークの源流である戦前のマウンテン・ミュージックを取り上げ、マウンテン・ミュージック/ブルーグラスのブームを巻き起こした。サウンドトラックというメディアを利用して、ルーツ音楽の魅力を今の聴衆に再発見させるその手腕は本作でも活かされている。
今回、米国南部ミシシッピ州を舞台にした『レディ・キラーズ』のためにTボーンが選んだ音楽はゴスペルである。

収録曲はサム・クック在籍時のソウル・スターラーズ、クロウド・ジーター&ザ・スワン・シルヴァトーンズ、ブラインド・ウィリー・ジョンスン、ビル・ランドフォード&ザ・ランドフォデイアーズといったヴィンテージ録音が中心を占めるが、もちろんTボーンはそれらを集めるだけでは終わらない。アルバム1枚の中にその伝統を引き継ぐ、もしくはその伝統を革新しようとする現在のアーティストの作品を過去の古典と並列させて効果を挙げるところに、彼の持ち味がある。
本作でもコンテンポラリー・ゴスペルの歌手に同じ曲を競演させるだけでなく、ナッピー・ルーツやリトル・ブラザーといった南部出身のラップ・グループに、ヴィンテージ・ゴスペルの録音をサンプリングしたトラックで新曲を作らせて、南部音楽の継続性を強調している。


なお、Tボーン・バーネットに関しては、雑誌「DIG」最新号(No.36)の「ディグの穴」ページに全ソロ・アルバムの紹介記事を寄稿した。興味を持たれる方は是非読まれたし。

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Robyn Hitchcock @SXSW04

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Photo by Tadd

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The Death of Emmet Till

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12日の日本の新聞各紙の国際面に、49年前に米南部ミシシッピ州で当時14歳の黒人少年が複数の白人に虐殺された事件について、米司法省が再捜査を始めると10日に発表した、というニュースが載せられていた。
この事件は55年8月に同州の小さな町で起こった。シカゴから夏休みに親戚を訪ねていた少年が雑貨店のレジにいた経営者の妻である白人女性に口笛を吹いたことが怒りを買い、就寝中に連れ去られた少年はリンチを受けて惨殺された。数日後に川でむごい姿の死体が見つかり、雑貨店の経営者ら2人が逮捕されるが、陪審員が全員白人の裁判によって無罪となった。その2人は数ヵ月後に雑誌の取材に答え、少年を殺した事実を認めたにもかかわらず、彼らが改めて罪を問われることはなく、既にこの世を去っている。
被害者の少年の名前を朝日新聞の記事は何故か明記していなかったが、読売新聞は書いていた。その名前はエメット・ティル。
そう聞けば、このブログに興味を持つような方にはピンとくるだろう。これはボブ・ディランにとっての最初のトピカル・ソングとなった作品〈The Death of Emmett Till〉(または〈Ballad of Emmett Till〉)で歌われている事件なのである。

The Lyric of "The Death of Emmett Till"

この曲は残念ながらディランのオリジナル・アルバムには収録されておらず、フォークウェイズが72年に発売したLP「Broadside Ballads, Vol. 6: Broadside Reunion」で62年3月録音版(The Blind Boy Grunt 名義)が陽の目を見た。
現在このアルバムはCD化されていないが、フォークウェイズ音源はそれを管理するスミソニアンが注文に応じてカスタムCDを作ってくれるので、入手が可能だ。

Various Artists - Broadside Ballads, Vol. 6: Broadside Reunion (Folkways Records – FR5315)

「歌が時代を変えた10年 ボブ・ディランの60年代」アンディ ギル (著), 五十嵐 正 (翻訳)

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Presidents' Day without Dubya

イラクの刑務所における虐待事件。

アフガン侵攻のときから一貫してジュネーヴ条約を無視する態度をとってきたラムズフェルド国防長官の責任を問うのは当然だが、ブッシュ大統領本人の責任も追及されるべきではないだろうか。
兵士たちがイラク人を同じ人間と思わないようなむごい扱いをした心理的背景には、9・11以降にブッシュ政権がイラク侵攻の正当化のために、「悪の枢軸」と呼んでイラクへの憎悪を煽りに煽ってきた影響があるはず。
米国民の半数近くが9・11の実行犯の大半はイラク人だと思っている(もちろん一人もいないというのが正解)という世論調査(03年1月)の結果もあったように、この政権がイラク人や中東の人びと、イスラム教徒全般への偏見を育てた罪は非常に重い。

というわけで、この悪夢のような政権が今年で終わるように祈りながら、ホワイトハウスにブッシュのいない05年の「大統領の日(ジョージ・ワシントン誕生記念日)」[2月の第3月曜日で休日]を願う、我らがラウドン・ウェインライトの新曲をお聴きください。(歌詩は彼のウェブサイトにあります)

Loudon Wainwright III - "Presidents' Day"

Listen to
Copyright ©2004 Snowden Music, Inc. (ASCAP)

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Alex Chilton (Big Star) @SXSW04

P1010208

photo by Tadd

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私たち音楽関係者は、著作権法改定による輸入CD規制に反対します

私たち音楽関係者は、著作権法改定による輸入CD規制に反対します。

私もこの声明書に賛同し、署名しました。
この件については、後で書き込みます。

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Los Lonely Boys @SXSW04

P1010035

Los Lonely Boys - Los Lonley Boys

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Jolie Holland @SXSW04

P1010025


まともな文章を書き込む時間の余裕がしばらく無さそうなので、とりあえず写真でもアップしておきます。
今年のサウス・バイ・サウスウエストでのジョリー・ホランド嬢です。(無断転用禁止)

彼女の新作は Jolie Holland - Escondida (Anti) です。

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testing...

遅ればせながら、ブログを始めます。
とりあえずはテスト投稿です。

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